さて、今日は肩の痛みと脳梗塞をオステオパシー的観点から考察してみます。
肩の痛み自体が、脳梗塞の前触れということだけではないですが、オステオパシー的に考えるとつながりはあります。
理由1 心臓は、背骨と靱帯でつながっている。
理由2 心臓は、胸骨と靱帯でつながっている。
理由3 頚筋膜は、そのまま心臓に移行していく(物理的につながっている)。
理由4 心臓は、横隔膜の上にくっついている。
理由1
心臓は、心椎骨靱帯という靱帯によって背骨とつながっています。
背骨とつながっているということは、心臓の位置や大きさが変化すると背骨に影響をだす可能性があるということです。
背骨が硬くなると、その周りについている筋肉も動けません。
ということは、肩甲骨を動かしている筋肉も動きが悪くなる→肩が痛くなる、という図式です。
理由2
心臓は、胸骨と靱帯でつながっています。
上胸骨心膜靱帯と下胸骨心膜靱帯の2つです。
胸骨と直接つながっているということは、胸郭が心臓の色々な影響を受けます。
胸郭を作る肋骨には、首からの筋肉がついています。
この肋骨が動かなくなると、首からの筋肉が動けなくなり固くなって→肩が痛くなる、わけです。
理由3
頭部から始まっている筋膜組織は、ず〜っとつながったままどんどん移行していきます。で、それが心臓にもつながっているわけです。
ということは、心臓が、下にさがったり、少し横にずれたりしても、首の筋肉に影響が出るわけです。
で、肩が痛くなる。
理由4
横隔膜にひっついている心臓は、呼吸によって常に上下しています。
が、心臓が肥大したりしてこの横隔膜の動きを制限すると、胸郭が固くなってしまいます。
ということは、理由2のところでも触れましたが、肋骨が動かなくなり、これまた肩が痛くなってしまうわけです。
で、脳梗塞。
この脳梗塞には、脳梗塞には脳血栓と脳塞栓の2通りがあります。
脳の細動脈に血栓、凝固塊、脂肪塊、石灰片、腫瘍塊などが詰まって血流を止めてしまうため、脳細胞が死亡(壊死)する病気です。
原因には3タイプあって、そのうち心原性塞栓症が、心臓と肩の痛みに関係してきます。
心原性塞栓症は、心臓にできた血栓が、血流に乗って脳に流れて行き、血管を詰まらせるタイプの脳梗塞。
ということは、心臓が原因で肩がいたくなっているなら、心原性塞栓症のおこる可能性があるかもしれないということです。
たかが肩の痛み、されど肩の痛み。
オステオパシーなら、心臓が原因の肩の痛みでも、症状を緩和し、病気を未然に防ぐことが可能になるかもしれません。
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